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合気道研心会体験談

合気道研心会の会員の皆様にお聞きした「合気道体験談」です。

一般クラス

忍山先生に聞きました

現在、ご自身の故郷であります福島県いわき市にて「合気道東湖塾」の塾長として合気道の普及に努めておられます。合気道のきっかけから、並木合気道クラブで指導なさっていたことを交えつつ、今後の展望等についてお聞かせいただきました。「地元いわき市のラジオ出演時のインタビュー」もあわせてご覧下さい。尚、合気道東湖塾についての詳細は公式web「合気道東湖塾」をご覧下さい。

忍山先生(六段)経歴

1945年(昭和20年)
誕生 福島県で生まれる
1972年(昭和47年)(27才)
埼玉県所沢道場で小林保雄先生のもと、合気道をはじめる
1985年(昭和60年)(40才)
四段に昇段する。埼玉県所沢市「並木合気道クラブ」での指導担当となる
1999年(平成11年)(54才)
長年の合気道に対する功績が認められ、六段に昇段する
2004年(平成16年)(58才)
埼玉県所沢市「並木合気道クラブ」の指導担当を退任する。
東湖塾道場開き(2004 4・10・Sat)忍山道場長他の演武と共に稽古開始となる

質問と答え

  • 「道場開設」におかれる、ここまでの経緯についてお聞かせ願います。
  • 道場を開設しよう!と心にお決めになったのはいつ頃ですか?
  • 今から2年前くらいでしょうか。大久保先生の真鶴道場、山脇先生の嬬恋道場が刺激になりました。僕もいつかはあんな道場を持ちたいと。
  • 道場開設の「きっかけ」は何だったのでしょう?
  • しばらく忙しくて合気道の稽古が減っていたのですが、新しく会社を立ち上げ軌道に乗りしく時間が取れて、十数年ぶりで思いっきり稽古ができました。すると稽古に飢えていたせいか、合気道の楽しさ、面白さが身体中に感じられ他のスポーツや他の遊びより数段面白くなりました。
    そして合気道をライフワークにしようと思いました。
  • 合気道をはじめられたのは、お幾つの時ですか?
  • 27歳の時と思います。所沢へ11月に移り、翌年2月に所沢道場に入門し、その年の6月に長女が産まれたので良く覚えています。
  • 今年で合気道歴何年目になりますか?(インタビュー時:2004年現在)
  • 32年になります。
  • 「道場開設」という、正に“合気道に人生を捧げていらっしゃる” 忍山師範ですが、合気道の魅力とはどんなものでしょう?
  • 歩けなくなるまで、一生合気道の稽古は続けることができます。稽古も若い人と対等にやることができ、体力が落ちても技と呼吸力でカバーできます。つまり、一生現役の魅力とでもいいますか。
    そして損得なしの友人ができ、その交流も一生続きます。また、距離が遠くなってもその友人関係は変らないと確信しています。
  • 並木合気道クラブ ご指導時代には、「子供クラス」の稽古生に大変熱心で、あたたかいご指導をされているお姿が印象的でした。子供達を指導しているときに”気をつけていらっしゃる点”は」ございますか?
  • 子供と接する時はその距離が大事です。あまり近づきすぎて友達になってはいけないし、また離れ過ぎてもいけません。そして間違っているときははっきり本気で叱ること。笑いながら怒るような態度は絶対いけません。
  • 子供達を指導していて、「楽しい、嬉しい」と思う点、逆に「つらかったな、なんとも難しかった」などはございますでしょうか?
  • 初めて子供を指導したときは大変でした。前 日より何の技、何の運動と人数によって又、来るメンバーによって何通りものパターンを考えていました。はっきり言ってイヤでしたね(笑)特に父兄の方々が 近くで見ていると。それが不思議と何年もやっていると楽しくなりました。どうしようもなく甘えん坊で親離れできない子がどんどんたくましくなる。
    また先日も大学へ入学した子が、何年かぶりに挨拶に来てくれました。こんな時は本当に嬉しいものです。
  • 若い頃に何かやっていらっしゃった武道、又はスポーツはあったのですか?
  • 中学はバスケットボール。高校は進学校の為クラブ活動は禁止、大学は※ワンゲル部に入り、その間空手道場に通いました。合気道を始めてからは、他武道の対応の為、居合道、杖道、空手道などにも通いました。
  • どんなお仕事をされてこられたか教えていただけますか?
  • 工学部卒業のため、最初は現場監督になり、赤坂のTBSを担当しました。その頃梓みちよ・・化粧してない顔は見られない(失礼)やドリフターズは社員食堂でよく会いましたが、無口で暗かったのを覚えています。
    その後海外へ行きたくなりましたが当時はハワイでさえ夢のハワイといわれた時代です。普通ではとても無理です。そのとき友人より耳寄りの情報が入ってき ました。それはあるデザイン学校で優秀な生徒は海外研修に行けると言うものでした。すかさずその話に乗り会社を辞め、カロ・インテリアデザイン研究所の厳 しい入学試験に合格し入学しました。・・・が・・・半年で挫折・・・自分の才能のなさにやっと気付きました。紙面が足りないので後は  省略。
  • お元気に稽古を続けていらっしゃる師範の、健康の秘訣はありますか?
  • あまりくよくよしない性格のせいですかね。怪我のしにくい体質は親に感謝しています。
  • 合気道を続けていらっしゃる事についてご家族はなにか仰いますか?
  • あきらめているようです。皆さんと同じように、「私と合気道とどっちが好き?」と言われます。勿論答えは決まっていますがね。
  • 忍山塾長にとって合気道とは何ですか?
  • 自分の生きてきた証を残せる手段
  • 最後に、道場の「ご紹介」のひと言を、抱負などと共にどうぞお願い致します
  • 福島県は合気道の発祥の地(大東流武田惣 角、又西郷四郎の出身地)なのですが、あまり合気道は盛んではありません。特にいわきは道場数は3箇所しかありません。この地に合気道の種をまき、育てる ことを目標に生きたいと思います。それが社会貢献に繋がり、合気道界への恩返しになると思います。そして当道場へ是非遊びに来てください。県道20号線 (旧国道6号線)沿い。

編集後記

今回は、忍山師範に満を持してのご登場と相成りました。改めて、東湖塾開設おめでとうございます。道場を開設して一ヶ月、一番お忙しい時にもかかわらず、快く回答を下さった師範に心より感謝申し上げます。

私は師範の声がとても好きだ。昨年2003年夏、私はWEBに掲載する、「稽古風景」撮影の為、並木合気道クラブ(所沢市民武道館)に、出向いた 際、やはり「初めてお邪魔する」とあって、また、上手く撮影できるかの緊張。もやもやした気持ちでいた。そんな気持ちを一瞬で解きほぐしてくれたのは、塾 長の「優しくて温かみのある、存在感のある深い声」だった。笑顔で「おお!よく来たね~撮影がんばってね」といった具合で私を迎えてくださった。 そして 稽古は始まった。忍山塾長は子供クラスと一般クラスの両方を指導する。子供クラスでは、「なんで、できないんだ、お前はダメな奴だ」という、子を持つ親な らついつい口にしてしまう、言葉は聞こえない。忍山塾長は、稽古が身につかない子供達を心配する目で見つつも、子供達を信じている様子だ。両者の関係は実 に静かだ。

一般クラスの稽古になれば、孫ほどの年齢の稽古生とともに汗をかき、ご自分よりも大柄な若者を、「おっと重いなぁ、こりゃ参ったなぁ」といった具 合に余裕の笑みで捌く。道場に若者が倒れる。大きな音が響く。私はそれを夢中でシャッターをきって撮影した。お蔭をもって、撮影は無事終了した。道場全体 は爽快で、「撮影間合い(接近度)」をとてもよく推し量れた。私の他にも、きっと塾長のお人柄に触れ、「ほっとした」「笑顔になれた」「心地よい緊張感が 生まれた」というご体験をお持ちの方はたくさんいらっしゃることかと思う。季節を重ねるごと、福島県「東湖塾」に、このような体験をなさる方で一杯になる ことだろう。私もいつか塾長の道場へお邪魔して、今一度塾長の”声”を聞きに馳せ参じようと思う。
先生の許に集った「東湖塾」の稽古生の皆様と共に、そして、塾長を古くから知る方々とともに、時を忘れ稽古し語れる日をいつかと待ち望む日々である。

注釈

※ワンダーフォーゲル [独 Wandervoge(渡り鳥)]とは
主として集団旅行やキャンプをしながら,山野を歩き、健康と親睦をはかろうとする青少年の集団徒歩旅行運動。日本では山歩きなどを目的とするグループの名 前として用いられていることが多い。ワンゲルとも略称されることがある。1901年,ドイツの高校生カール‐フィッシャーが友人と共に始めたのが発祥とも 言われている。

地元いわき市のラジオ番組出演時のインタビュー地元いわき市のラジオ番組 出演時のインタビュー

Aはアナウンサー、Oは忍山師範、括弧( )の内容は解説等です。文脈の流れを見ながら必要な箇所に加筆を行っています。

忍山先生の合気道のきっかけ 曰く、「自分の肌にあっていて・・・」

FMいわき 生涯学習みんなで学ぼう!より

  • おはようございます”_担当アナウンサー名_”、”_番組名_”の時 間です。ナビゲータの_担当アナウンサー名_です。オリンピックでは日本選手が、過去最多のメダル数でしたね。日頃スポーツをしない方でも、刺激され、何 かはじめてみたいな、と、思われたのではないでしょうか。
    武道などにあこがれるものの、いまさらはじめるのは無理とあきらめてはいませんか?年令も性別も関係なく、はじめられる武道があるのをご存知でしょう か?今回は、合気道について、合気道 東湖塾 塾長 忍山東さん にお話を伺います。今週は合気道について、合気道 東湖塾 塾長の忍山東さんにお話を 伺って、いきます。忍山さん、おはようございます。
  • おはようございます
  • まず、合気道についてお伺いしていきたいのですが、忍山さんご自身が、合気道をはじめたきっかけについて、教えていただけますでしょうか?
  • はい、27歳のときですので、あの頃は「強くなりたい」という一心でしたね。
  • ええ、強くなりたいというきっかけで、合気道をはじめられたということですが、まぁ、私達はあの~、「強くなりたい」という風に聞きますと、空手とか、柔道ですとか、そういった激しい武道をつい思い浮かべてしまうのですが、どうして合気道だったのでしょう?
  • まぁ、これはたまたまですけれども、近くに合気道の道場しかなかったのもですので・・・(笑)A:運命的な出会いという訳だったのですね。
  • そうですね・・・いい「かげん」なものですね。(笑)
  • A:いえいえ、まぁ、それで合気道をはじめられて、それでご自身の肌にあったというか・・・
  • そうですね、それ以来、ずーっと今の年まで続いてきたものですのでね。

忍山先生が思う 合気道の良さとは

  • 今もお若く見えるのですけれども・・・
  • はい、なんですか?(聞こえなかったので、聞き返した)
  • はい、お若く・・・、今のお年まで、と仰るものですから、現役で、バリバリとやっていらっしゃるのですね・・・。
  • 合気道の良さっていうのは、年をとられても、若い人といつまでも対等でいられるからですね。
  • A:合気道の魅力などについて、いろいろとお伺いしたいのですが、まず最初にですね、合気道と言う言葉は皆さん知っているのだと 思うのですけれども、でも中身、合気道っていったい何なのでしょう?
  • 非常に難しい質問なのですけれどもね、 まぁ、あくまで合気道というのは、まぁ、武道、それから、実際には殺し合いの中から生まれてきた武道ですけれども、実際には今、人を傷つけずに、人を制す る事ができる、それが、一番の特徴ですかね、愛、愛情ですか、(合気道を)愛の武道と表現する方もいますよね。
  • あの、激しく力でねじ込めて、というのではなくて・・・
  • そうですね。相手の力を利用すると言う事、武道の極意をよくいわれるのですねけれども、脱力すること、体の力を抜く事が大事ですので。ですから、年配の方でも、どなたでも~・・(合気道を)することができる、という所に特徴があると思いますよね。
  • はぁ~なるほど、で何か心が落ち着くとか、いろいろ合気道の良さがあげられると思うのですけれども、どういったところにあるのでしょうか?
  • そうですね、世界の・・・ヨーロッパ、アメ リカの方から見ると、(合気道は)動く禅、という言葉も・・・言われているぐらいでしてね、精神的な安定っていうんですか。やっぱり、それは(肉体的なこ とを言うならば)円運動を中心とした、自分が中心になりますね、円運動をしながら、相手を制する、という事で。(そのような稽古が、肉体的・精神的な安定 に繋がるのが合気道のよさでしょう)
    (そして、その稽古において我々が重点を置いているのは)やっぱり、我々は呼吸法と言う言葉を聞いて色々聞いていると思いますけれども、呼吸法を大事にしております。
    それから気ですね、まぁ、それから呼吸法というのは、呼吸力というのに繋がるんですけれども。気、呼吸力の 鍛錬に努めておりますので。精神的な批准が高い。
  • まぁ、そうしますと、体力より気力の方が批准が高いですね、気力というか練習では気力をみがいていく・・・のでしょうか?
  • (「うむうむ、まぁまぁ、そういうことです が、でもね・・」という感じで)ですね、もちろん体力があった方が有利でしょうけれど、人間年をとると、必ず体力はなくなります。今まで、何十年も努力し てやってきた合気道をですね、年齢と共に、その体力が落ちると共に低下するんじゃぁ、稽古の意味がなくなりますが、体力を補えるだけの呼吸力、それから気 の出し方、それを練習できます。え~、どんな体の大きくて若い人間に対しても、年配の人でも、キャリアのある人はあしらう事ができるわけです。

合気道の稽古とはどのようなものか

  • そこが(合気道の)最大の魅力・・・ね、まぁ~その合気道なんですけれども、そうしますと(具体的に)どのような練習をするのでしょうか?
  • 型稽古です。それが基本です。相手に攻撃させる、攻撃といいますのは、打ち込んできたり、後から首を締められたり、え~両手を、いや片手をぐっと強い力で握られたり、え~突いてこさせたり、そーいうのを仮定しまして、そういうのを捌く練習を繰り返し、繰り返しやります。
  • なんか今お伺いすると、女性がよく~、痴漢撃退の為に、や れるというような、そういうのが本当になってたりするんですか?(稽古内容の話を聞いておりますと、女性が痴漢撃退の為にはじめたい、というのがあるで しょうね、身につけることができるのは、護身術のような技なんでしょうか?)
  • そうですね、もちろん護身術というの(要素・技)も、もちろんありますのでね、その中で、護身術も稽古します。
  • じゃぁ、そういった力がなくてもできる、実戦で使えそうなものもあるという・・・
  • そうですね、女性も男性と一緒に全く同じ稽古を、練習をしますから。
  • 稽古方法が(男性と女性で)違うのではないのですね。
  • あの、全く同時に一緒に技を、男性も女性も 一緒にやります。A:ああ、これは本当にやりたいなぁ、と思う女性にとっては他の武道よりも・・・、やらせて頂けるというか・・・。なんかうれしいです ね。男女差別がなく。女性ができる武道といいますと、女子武道などは本当に強いですけれども、フツ~の人はなかなかああはいかないですね。
  • そうですね、こう一歩(道場に)入り込めるかどうか、入門する時に、非常に決心が必要みたいですね、入ってきた人に聞きますと・・・です。

道場の雰囲気 「怖そうつらそう?」「いえいえそれでは・・・(苦笑)」 合気の輪を広げるとは

  • そうですね、忍山さんがやっていらっしゃる東湖塾自体は泉町に道場があるということなんですが、いつごろから はじめられたんでしょう?
  • え~とね、4月10日が道場開きでしてね、本当に生まれたてのホヤホヤです。
  • まぁ、そうしますと4月の10日からはじまって、お弟子さんたちが集まっている状態、(私が女性なのでお聞きしたいのですが)女性の方は、結構いらっしゃるのでしょうか?
  • 何割くらいは女性なのでしょうかね~2割以上は女性ですね、2割、3割近いでしょうかね。
  • 道場の雰囲気は女性の方も抵抗なく入っていける環境・・・?
  • 入られた方は(入門者の女性の方は)ニコニコしながら、いつもその和の中に溶け込んで、一緒に汗をながして稽古しています。
  • 私、なんか・・・え~道場と聞くと、武道と聞くと憧れるのですが、兄弟子がいて、ん~難しそう、怖そう、いろいろな武道の(潜在的なマイナス・イメージ)・・・。入りたいんだけれど・・・つらそう、怖そう・・そういったイメージはどうなのでしょう?大丈夫なんでしょうか?
  • うちの道場に関して言えば、ね、どうしても 古い人間だけが、凝り固まってしまって、バリアをひいているような、という雰囲気の道場は伸びませんから。僕はこの地に合気道の和をどんどん広げたいです から、道場を開きまして、そのお祝いの時、百人、百十何名ですかね、東京、埼玉同じ福島でもいますけれども、大勢の方々が、応援に来てくれまして、盛大な 道場開きだったのです
    けれども、その、皆様の期待に応えるためにも、とにかく合気道の芽をどんどん植えて伸ばしていきたいと思っております。

研心会での思い出と自身の合気道への思い「この世に恩返しをして・・・」

  • 忍山さん、いわきにいらっしゃる前は、東京の方か、あちらの方で(合気道の指導にあたっていらっしゃったとお聞きしていますが)
  • 僕は~(暫し考えて・・・)埼玉県の所沢で すね、いまからちょうど20年前ですかね、これは道場を開きまして、これは公共施設を借りてやったのですけれども。あ~それで大体何人くらい・・・のべに いうと何百人です か、教えてきた実績があるのでしてね。それを今度は生まれ故郷であります、いわきでもってでもって、いや、つるおかだ、何もないところ から歴史を作りたいと。
  • A:これから歴史をつくるところに、参加できるのが、今ここの市民でいらっしゃる、皆さんなんですね。
  • こちらから参加をお願いしたいところですけ れども、今あの~、大人の方でも、子供でもそうですけれども、病んで いる方がかなりおりましてね、子供を例に見ましても、登校拒否、それから、いろいろ 精神的なものからくるアレルギー体質とか、いろいろな病気のお子様、そういうのを見てきましてね、なんとか僕も・・・この年になりますと、世の中に何かお 返ししてから、あの世に行きたい、そういう気持ちは、人間結構持っていると思うのですね、今、 私もここにきて、その気持ちが強くなりまして・・・。
    え~60才になってからと思っていたのですが、1年前倒しして、こちらに(その夢を果たすべく)こちらに移って参りました。
  • まぁ、それで今回は7日と10日に無料体験講座も開かれたということで、後半はそちらの方も(その時の様子も)詳しくお聞きします。よろしくお願い致します。
  • はい、分かりました。

合気道という武道に試合がないのは

  • 後半も合気道について、合気道 東湖塾 塾長の忍山東さんにお話を伺って、いきます。忍山さん、前半、
    合気道についていろいろご説明いただいたのですが、合気道っていうのは、段や級があるとお伺いしたのです
    が、試合がない、というふうに聞いたんですが・・・・・・はい。
  • はい、合気道は原則として、試合が有りません。皆様武道なのに、「どうして?」という疑問が、おきるんですが、確かに・・・、仮に今二人の有段者に試合をやれといった場合、どちらかが、再起不能になりますから。
    というのは、合気道の技の中に、いろいろな危険な技がありますので、練習ではそれを、危険な技をやります、やりまして、痛くなったら「こうね」(先生が 自分の膝?を2回軽く叩く)痛くなった時点で・・・。型稽古ですから、畳を叩くなり、自分の膝を叩くなりすると、ゆるめますからそれで終わりますけれど も、もし、それが試合でしたら、それは最後まで我慢するでしょう。
    それは・・・肘は折れる、喉はやぶられる、え~そういう結果になりますんで、試合はしたくとも、今の時代は、そういう殺し合いはできませんので、試合は しておりません。(稽古中は)べつに・・・危険な技はやりますけれども、けっして、練習過程では怖くないので、それは間違えないようにおねがいしたいので すが、けっして・・・あの~。痛くなったら、そこでやめますから、普通の・・・私どもでやっている道場では、そういう怪我がないですから。
  • A:ということなので、皆さんご安心下さい。ということで・・・じゃぁ、試合がないからといって目標がないかというと、そうじゃなくて、あの、昇段試験、昇級試験、というのはあるんですね。
  • あの~7級、8級からはじまりまして、え~ 最終的には、2級、1級、それから初段、弐段、参段、これは他の武道と同じですね。(審査方法や審査の雰囲気については)、審査があって、審査員がいて、 (審査員は受験者の合気道を見て)その技が生きている技かどうか判断して。で、級をとるわけですね。
  • なるほど、「もっとがんばろう」というふうな、そういうのが、あると・・・
  • そうですね、合気道はそういったね・・・、試合がないんで、イベントとしては、演武会ですか、私も、来年春頃には、いわき市区で演武会をやろうと思っています。

合気道 恒例行事「演武会」 と年齢にあった合気道のありかた

  • 演武会というのは、どういうものなんでしょうか?
  • 技を・・・沢山の人に集まってもらって、沢 山の人にみせるといいますかね、いろんな技がありますから、(合気道の演武会では、様々な技が披露されるんです。技が豊富ですからね)女性は女性なりの華 麗な技もありますしね。荒っぽい技をやる人もいますし、円熟味のある技をやる方もいますし。
    (私が来年春に演武会を開催させていただく折には)いろんな方も招待して、我々の会員と一緒にやりたいとおもっております。
  • 東湖塾の演武会のほうも、楽しみにしております。

子供クラスについて 「子供たちに”おもしろいな”という気持ちを心に残したい」

  • 東湖塾は4月10日からということで、それ以外に、市内のあちらこちらで、と、お伺いしたのですが、7日は平体育館、11日は総合体育館で、合気道無料体験教室というのが行われたそうですが、そちらのお話をお伺いしたいとおもいます。
  • これは道場に看板は立てているのですが、と にかくいわきの方々に、こういう・・・合気道をやっているということを、知らしめないことにはですね、会員の方になかなか集まってもらえませんから、そう いう、イベントの一環として、全く初めての人を対象に、合気道を見たこともないような人に、一度無料で体験してもらって、もし、やってみておもしろそう だったらやろう、という気持ちになっていただけたら、やっていただくつもりで、開催しております。
  • え~今回大人クラスと子供クラスということだったんですが、そちら実際集まった方々の・・・どうだったんでしょう?反応の方は?
  • あの~、ね、子供クラスといいますと、実際 4才~6年生までが子供クラスなんです。ただ中には・・・昨日もあの~、(保護者の)お母さんから、え、「3才3ヶ月ですけれども、参加してもいいです か?」と聞くもんですから、「3才3ヶ月でどうかな?」と思ったんですけれども、(私はその時以下のように回答したんです)「ものは試し、とにかく参加を してみて、子供がやってみて、できるようであれば、おもしろかった、また来たいと思うのであれば、続けてやられてはどうですか?あくまで体験教室ですので ね」と。
    (というわけで)小さい子も来たんですけれども。まぁ、やっぱり3才3ヶ月は苦労しまして、言っていることが、大人の言っている、大人の言葉が通じない んですよね、「お座りしなさい」といって、やっと座るんです。それも3回、4回言って、やっと座る。技なんてとてもじゃない、技なんていかないで、お母さ んのところにべったりで。
    で、お母さんに一緒に出てきてもらって、座ってもらって、何をやったかというと、でんぐり返しをちょっとやってもらって、あとは~、何をやらせようと考 えてた後、棒を、杖を持ってきて・・・合気道っていうのは、杖も使いますのでね、引っぱらせて、いわゆる綱引きです、本当に遊びみたいなことをやらせまし て。
  • いやぁ、まぁね、遊びみたいなところからだんだん、将来頼もしい(稽古生)になってくれると・・・
  • 僕もね、3才3ヶ月の子供さんの指導が終わった後に、(ベ ストは尽くしてみたけれど、子供の心に「楽しいな」という気持ちを残してあげられたかな?という具合に、弱気になってしまって)、だめかなぁ、と思ったん ですが、その(子供さんの)お母さんから、今日、電話がありましてね、「子供に聞いてみたら、”おもしろいからまたやる”というんで、行ってもいいです か?」って聞くもんですから、僕も考えたんですが、何とかなるだろうと思って、「稽古衣用意して待っていますから、是非おいでください」と言ってね、「最 初は遊びからはじまるしかないです、けれども、仕方がないですね」と言ってですね。
  • やっぱり、きっかけが楽しくないとはじめらない、と言うは、ありますでしょうしね~。
  • 私も指導者の立場から言いますと、子供でも 大人でも汗を流して、適度に疲れて、子供はへとへとくらいがちょうどいいですね、子供っていうのは、回復力がありますからね、へとへとまでいかなくても、 十分疲れさせて。で、帰り際に、あの~、また次も来たいという気持ちを持って子供を帰らせるというのが、まぁ何ていうんでしょうね、子供の私が指導をして いて、今まで指導の中で、指導の仕方と言いますかね、感じたことですけれども、大人も同じですけれども。
  • 大人の方も、本当に今までの何か、(合気道に対する)知識とかが何もなくても、いいんですよね。
  • 全く初めての方がほとんどですね、うちの会員の中でも、まぁ、今現在でも、四十名、四十数名しかおりませんが、まぁ、経験のある方が3名、確か3名だったとおもいます、ほか(他県等でやっていた)がですね~。あとは全く初めてです。
  • 初めての方にも、本当に安心してできるということなので、番組の最後の方にお問い合わせ先をお知らせいたしますので、皆様メモの準備をしていただきたいとおもいます。最後に、番組をお聞きの方にメッセージをお願い致します。
  • 合気道はですね、子供からお年寄りまで。 まぁ、うちの場合ですと、会員ですと、一番小さい子が4才、一番上の方が69才、全く初めての方がほとんどです。誰にでも安心して、怪我のないようにでき ますので、健康の為、美容の為、え~、女性の方ですと特に護身術ですか。是非、あの~ご参加いただければと思います。
  • 本日は合気道 東湖塾 塾長の忍山東さんにお話をお伺いいたしました。忍山さん有難う御座いました。
  • はい、有難う御座いました。

関連サイト

合気道 東湖塾 公式サイト
今回インタビューにお答えいただいた忍山先生の道場。現在道場は4箇所。福島県いわき市「東湖塾本部道場」を中心に、「いわき合気道クラブ」 「平合気道教室」「いわき市南部合気道教室」がある。